Parallels Desktop 17.1.1-51537 Released

2021年12月1日にParallels Desktopが17.1.1にバージョンアップした。
バージョンアップ時のアナウンス文は以下の通り。

今回のアップデートである Parallels Desktop 17 for Mac 17.1.1(51537)では、次の修正と改良を含め、全体的な安定性とセキュリティの問題に対処しました。
最新情報
インストールアシスタントの新しいオプションにより、Apple M1 チップを搭載する Mac における Windows 11 のダウンロードとインストールがシンプルになりました。
「PC 正常性チェック」アプリを起動すると、刷新されたダイアログが表示され、Intel ベースの Windows 10 を Windows 11 にアップグレードできるかどうかについての追加情報が表示されます。
Parallels Desktop ユーザーからの問題の報告
Windows
ARM ベースの Windows 11 仮想マシンに MS ストアアプリがインストールできない問題を解決しました。詳細については、https://kb.parallels.com/128520 を参照してください。
仮想マシンが、Mac で利用可能なリソースに VPN 経由でアクセスできないという問題を解決しました。
Linux
最新バージョンの Parallels Desktop で以前の仮想マシンを登録する際、VirGL グラフィックに切り替えると Ubuntu の画面がブラックアウトする問題を解決しました。
フリーシステム(設定済みですぐに使える仮想マシン)にインストールされている ARM ベースの Kali Linux のバージョンを 2021.3 にアップデートしました。
デバイス
USB デバイスの接続に関する問題を解決しました。
ゲーム
「Road 96」で地形のテクスチャが欠落している問題を解決しました。
「Black Desert」でランチャーの色が青くなる問題を解決しました。
その他
macOS 12 Monterey で動作する Intel プロセッサを搭載した Mac の Parallels Desktop で、[Boot Camp から Windows を使用] オプションが表示されない問題を解決しました。
[プロセッサー] メニューに表示される CPU の数が、Mac で利用可能な CPU の数よりも少ない場合に、CPU を手動で割り当てることができないという問題を解決しました。

細かな変更ばかりだが、ボタン1つでWindows 11の仮想マシンが作れるようになり、いくつかの不具合が解消されたようだ。

Parallels Desktop 17.1(最新)ではWindows 11 Insider Preview 22504.1010は動作せず。

最新のParallels Desktop 17.1.0では、vTPMが正しく認識されず、上記のような画面となります。

vTPMを有効にしてインストールしても起動時にBitLockerで障害が発生しますし、そもそも22384.1000,22499.1010,22504.1010のISOファイルをマウントしてインストールしようとするだけでエラーが起きてインストーラーすら立ち上がりません。

Intel CPUでVMware ESXiやWorkstation,Fusionでは22504.1010も正しく動作しています。

vTPMを外した状態で22000.318(現在の正規版Windows 11)からTPMを入れずにアップグレードしても同様の状態になることから、Insider Preview側で何か排除されるような何らかの動作変更が行われたものと思われます。

ParallelsのForumでも話題にはなっているものの、Insider Previewなのでそれほど騒ぎにはなっていません。

※2021/12/02追記:
その後の調べで、2つの問題が発生しているために動作しなくなっていることが判明しました。
詳しくは別に記事にする予定ですが、
 ・Parallels用のキーボードを含む言語設定を削除したため。
 ・uupdump.netからダウンロードして作成したISOは、Insider Preview ARM版のブートローダーがAMD版になっているため。
という2つの要因を混同して上記では「動作せず」と表記していました。

いまでは、私のM1 Macbook Proで、build 22000.348とbuild 22509.1011の二つのWindows 11が正常に動作しています。

Apple M1でのARM版Windows 11 Insider Preview on Parallels Desktop 17.1は現在、正常に動作しません。スタートメニュー、設定が開かなくなります。

2021年11月16日時点で、Windows 11 Insider Preview 22499.1010などInsider Pewviewは、正常に動作しなくなります。Parallelsのフォーラムでも同様の現象が報告されており、一部のユーザーは「言語設定を強制的に自国以外に設定することで回避できる」と言っている方もいるようですが、まだParallelsからは正式な回答は出ていないようです。

こちらでイベントビューアーを使って調査してみたところでは、TPMが正常に動作しなくなるということがわかっており、起動直後からBitLockerが有効にできず、ログイン直後からTPMのエラーが出て、その後アプリケーションのエラーが出まくっています。

明らかにParallelsが持っているvTPMが問題を起こしているように見えます。
Windows UpdateでInsider Previewにアップグレードした際にParallels Toolsが再インストールされるのですが、その際に何かが壊れてしまうようにも思えます。
もう少し検証をおこなってみようと思っています。

また状況が変化し次第報告します。

因みに、通常の最新版Windows 11 Pro build 22000.318は問題なく動作しています。

※2021/12/02 追記:
本件の問題が少し明らかになってきたので報告しておきますと、
この問題は、直接はInsider Previewにアップグレードした際にMicrosoft Storeがアンインストール状態になることが原因で、設定やスタートメニューにアクセスできなくなってしまうようだが、
その前にどうも私が別な記事で書いている、Parallelsが独自にインストールしている英語キーボード(English Japanese(Apple) – Parallels)を削除したために動作がおかしくなってしまうようです(自暴)。
キーボードを削除せずにアップグレードした場合は、特に問題は発生しません。

TIPS: JIS配列キーボードMac上のParallels Desktop 17でWindows 11を起動している時の「キーボードレイアウト切り替え」アイコンを消す(なくす)方法

Parallels DesktopにWindows 11をインストールすると、日本語版をインストールしている人がほとんどだと思います。ですがログイン直後は、以下のように右下のタスクトレイには「ENG」といういらない表示が出ていないでしょうか?

この表示が出ているときは、JIS配列キーボードとして認識されておらず、USキーボードとして認識されていて、特殊文字(@など)を入力してもまともに入力されません。

そして日本語入力モードに切り替えるためには、このENGの部分(「キーボードレイアウト切替」アイコン)を押してIMEを「日本語 Microsoft IME」に切り替えるとJIS配列として認識され、日本語の入力も可能になります。

ですがこの「キーボードレイアウト切替」アイコンは、
丸で囲まれた「J」の文字が表示され、見た目がよくありません。
また、アプリケーションを切り替えるとまた「ENG」に戻ったりと、使い勝手もよくありません。

どうせ使うキーボードレイアウトはひとつなので、これを「ENG」で使うことはないので必要ありませんし、この丸で囲まれた「J」の文字もいらないと思いませんか?

そこで、この「キーボードレイアウト切替」アイコンを消す方法を紹介します。

まずスタートメニューから「設定」を開いて「時刻と言語」→「言語と地域」→「優先する言語」と開き、その右側にある「言語の追加」を押します。

「English (United States)」を選びます。
この時、特にインストールするものは何でも大丈夫です。
(全部のスイッチをオフにしても問題ありません)。

追加が終わると元の画面「言語と地域」に戻りますので、
今度はいま追加した「英語(米国)」の右側の「…」を押して、「言語のオプション」を選びます。

すると、「英語(米国)」のオプション画面に移ります。

ここで右下のほうにある「インストールされているキーボード」の、さらに右の「キーボードの追加」を押して
「English Japanese (Apple) – Parallels」
を追加します。
(実はこれをしないと意味がありません)

そして、一つ上「言語と地域」の画面に戻ります。

次に「言語」の「英語(米国)」の右側の「…」を押して「削除」を押します。

すると、「キーボードレイアウト切替」アイコン(丸で囲まれた「J」マーク)ごと消えて、「A」または「あ」だけが残るはずです。

あとは設定は閉じても大丈夫。

このテクニックはParallelsに限った話ではありません。
Windows 10または11で、「キーボードレイアウト切替」アイコンが出てしまっているときは、
同様の方法で「余計なキーボードレイアウト削除して完全に一つにしてしまうことで、キーボードレイアウト切替アイコン自体を表示させなくする方法」となります。

どうでしょうか。
これで、スッキリするはずです。お試しください。

P.S: なお、Parallels DesktopでWindows Insider ProgramのDevやBetaで現在リリースされている最新バージョンにした状態で、上記の変更を行うと、その後に「スタートメニューや設定、Microsoft Storeが起動できなくなる」という障害が発生する可能性が高い。いまのところ、これが起きた際の対応方法が見いだせていないので、上記の変更を行う前にVMのスナップショットを取ってから行のうか、バックアップを取得してから行うことをおすすめする。

正式版Windows 11では、今のところこの問題は発生していないので、すっきりしちゃって問題ありません。

M1 MacおよびIntel MacでWindows 11のインストール時にTPMチップが自動的に追加されるように改良 Parallels Desktop 17.1.0

Parallels Desktopが17.1.0にアップデートされた。

上記のアップデート時に表示される記事全文

「今回のアップデートである Parallels Desktop 17 for Mac 17.1.0(51516)では、次の修正と改良を含め、全体的な安定性とセキュリティの問題に対処しました。
Windows
·Windows 11 の要件を満たし、Windows 11 との互換性を向上するように、仮想 TPM チップが新規の Windows 11 仮想マシンに自動的に追加されます。また、この改良では、Windows 11 の新規インストール作成、Windows 11 のアップデートのインストール、Windows 11 へのアップグレードが簡単になります。
·Apple M1 チップを搭載する Mac コンピューターで新規の Windows 10 仮想マシンを作成する場合、仮想 TPM チップが自動的に追加されます。
·TPM チップが仮想マシン設定に追加される際に Windows セキュアブートが自動的に有効になります。
Linux
·Virtio GPU が VirGL をサポートすることにより、サポート対象の Linux ディストリビューションにおいて、Linux 3D アクセラレーションが利用可能になります。これにより、ビジュアルパフォーマンスが向上し、Linux 仮想マシンで Wayland プロトコルを使用できるようになりました。
macOS 12 Monterey
·ホストオペレーティングシステムとして macOS 12 Monterey を完全にサポートしています。
·Monterey を実行し、Apple M1 チップを搭載する Mac コンピューター上の macOS 12 Monterey 仮想マシンのサポートが改善しました。
·macOS 12 Monterey に Parallels Tools をインストールすると、仮想マシンと Mac の間でテキストをコピー & ペーストできます。
·デフォルトの仮想マシンのディスクサイズが 32GB から 64GB に増加しました。
ゲーム
·各種の Windows ゲームのグラフィックの問題を解決しました。次のゲームを含みます(これらに限るわけではありません): World of Warcraft、Age of Empires II: Definitive Edition、Tomb Raider III、Metal Gear Solid V: The Phantom Pain、Mount & Blade II: Bannerlord、World of Tanks, and Raft。
Parallels ユーザーからの問題の報告
Windows
·Windows 10 仮想マシンで、「PC が Windows 11 の最小ハードウェア要件を満たしていません」というエラーメッセージが表示され、Windows 11 へのアップグレードが失敗する問題を解決しました。
UPDATE_DESCRIPTION:
·パフォーマンスを向上し、個別のグラフィックカードを搭載する Mac 上に Windows 10 仮想マシンで実行される Kompas 18.1 で発生した淡い色のテキスト表示の問題が修正されました。
·Parallels Desktop のバージョン 17 へのアップグレード後に Caramba と Punto Switcher が仮想マシンでクラッシュする問題を解決しました。
·Finder から Darkroom アプリへ画像をドラッグ & ドロップできない問題を解決しました。
·グラフィカルアーチファクトと、Eve Online の Steam バージョンでの点滅の問題を解決しました。
·Counter-Strike の問題(Global Offensive が Apple M1 チップを搭載した Mac 上の Windows で起動しない)を解決しました。
·Microsoft Visual Studio 2019 で「ファイルをクリップボードにコピー」実行時に「OpenClipboard Failed (Exception from HRESULT: 0x800401D0 (CLIPBRD_E_CANT_OPEN))」というメッセージが表示される問題を解決しました。
·Parallels Tools の再インストール後に Mac Files フォルダーが削除され、その後 Windows デスクトップに表示されない問題を解決しました。
Linux
·グラフィカルアーチファクトの発生や、Linux 仮想マシンのパフォーマンス低下を引き起こす、カーネルビデオドライバーの問題を解決しました。
·i386 用の libGL がインストールされ、Apple M1 チップを搭載した Mac 上で実行される Kali Linux 2021 仮想マシンに Parallels Tools をインストールできない問題を解決しました。
·Linux Mint 仮想アプライアンス説明で、ダウンロードできる Mint のバージョン表示が間違っていた問題を解決しました。
macOS
·復元パーティションから macOS 仮想マシンを作成する際に別のプロセスで使用中の場合、不明なエラーメッセージが表示される問題を解決しました。
その他
·圧縮された仮想マシンの名前または説明に Unicode 文字が含まれている場合、パッケージ化された仮想マシンを登録できない問題を解決しました。
·仮想マシン実行後に Mac 上で音声が消える場合があるという問題を解決しました。
·Mac を macOS 11 Big Sur にアップグレード後、UASP ストレージ を macOS、Windows 7、Windows XP の各仮想マシンに接続しても、これらのゲストオペレーティングシステムに表示されない問題を解決しました。
UPDATE_DESCRIPTION:
·圧縮された .pkg ファイルで JAMF を介して Parallels Desktop for Mac Business Edition を展開できない問題を解決しました。
·共有フォルダーに保存されたサブフォルダーの名前に事前構成状態と展開状態で異なる Unicode 文字が含まれる場合にサブフォルダーを開けない問題を解決しました。
·共有フォルダーに保存されたサブフォルダー名の語頭が共有フォルダーと同様の場合にサブフォルダーを開けない問題を解決しました。」

結構いろいろ書いてあるが、Windowsインストール時にTPMがディフォルトになりWindowsセキュリティが有効になることが一番嬉しい変更なのかな。M1にはまだ入れていないが、ぜひアップデートしたい。

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